~ 2009年春、ブラウザのシェアとその実力は?
Vol. 375 2009/06/04
森谷 真一
Webサイトを閲覧するために必要なブラウザは、Windows に標準装備されている Internet Explorer(以下 IE)のシェアが多いようですが、最近では Firefox、Opera、Safari、Google Chrome など、さまざまな無料配布のブラウザが利用されているようです。
Webサイトを制作するにあたって、サイトを訪れるエンドユーザが利用しているブラウザで意図した見え方になっているかどうかは、非常に気になるところです。
そこで、今回はどんなブラウザが多く利用されているか、また、その実力はどうなのかをまとめてみました。
●ブラウザのシェア
米調査会社 Net Applications による調査だと、2009年4月の世界的シェアは、1位:IE(66.07%)、2位:Firefox(22.50%) で、この2つで9割近くを占めています。
日本でも基本的には同じようなシェアだと思われます。
IE は前月比 -0.75%、Firefox は前月比 +0.45%でした。
この結果から、Webサイトを制作する際には、IE と Firefox での確認は必須と言えます。
では、ブラウザのバージョンごとのシェアとその推移は、どのような結果になっているのでしょうか?
Net Applications社による2009年4月の調査では、1位:IE7(46.54%->44.54%↓)、2 位:Firefox3(19.66%->20.25%↑)、3位:IE6(18.36%->17.52%↓)となっており、若干ながら 「Firefox3」がシェアを延ばしているようです。
IE6とIE7は「IE8」が正式リリースされたためか、シェアが縮小傾向にありますが、IE8 がシェア4位(1.83%->3.99%↑)となっており、シェアは前月比1.16%増と拡大傾向にあります。
Windowsに標準装備されているIEが、他のブラウザ(特に Firefox)にシェアを奪われつつある状況の中で、IE7 のセキュリティ機能を継承しつつ快適に動作するよう開発された「IE8」が、どの程度の実力なのかは気になるところです。
●ブラウザの実力
正式版がリリースされる前のバージョンですが、IE8 RC1 のベンチマークテストを実施した結果を見ると、IE7 の約29%の高速化が実現されているようです。
しかしながらこの結果から、確かに IE8 は速くなっているけれど、Firefox などの他のブラウザの方が快適に利用できることが見て取れます。
快適さ(処理速度)だけを比較すると、Google Chrome が一番で、次に Safari、Firefox の順になっていますが、IE8 も Firefox や Opera に迫る速度を実現しているようです。
快適なブラウジング、独自の機能や利便性を求めて、IE 以外のブラウザのシェアが増加していますが、企業によってはソフトのインストールを制限しているところも多く、IE 以外のブラウザをインストールできない、IE のバージョンアップもできないなど、今後も複数のブラウザや IE の複数バージョンが混在することが予想されます。
●複数ブラウザでの表示確認
Webサイト作成に携わる者としては、どんなブラウザを使っていても意図したように閲覧できるかを確認する必要があります。
1台の PC に Firefox などの IE 以外のブラウザをインストールすることは比較的簡単ですが、バージョンの異なる IE をインストールすることは非常に面倒です。
そこで、IE の複数バージョンでの見え方の確認をするためのツールをご紹介します。
バージョン違いの IE を同時表示するツールとしては、Microsoft社製の「Expression Web SuperPreview for Internet Explorer」がありますが、メニューは英語です。
フルバージョンだと Firefox も表示できるようです。
メニューが日本語化されている方がよければ、バージョン違いの IE を同時表示する「IETester」(最新版 v0.3.3 は、IE8 に正式対応)があります。
●最後に
ヒートアップしている感のあるブラウザの開発競争で、最終的に生き残るのはどのブラウザなのでしょうか?
個人的には、現時点で最も軽快に動作する Google Chrome がシェアを拡大して行くのではないかと思いますが、今後、各ブラウザのシェア比率がどう変化して行くのか、新たなブラウザが出現するのか、Webサイト制作に携わる身としては目が離せません。