新しいコミュニケーションの形

~ 「Twitter」の紹介

Vol. 382 2009/09/17

佐藤 慎一郎

▲ 「Twitter」

「Twitter」という言葉をニュースで見ることが多くなってきました。
 その名前が広く世間に知れ渡りはじめたのは、アメリカのオバマ大統領が大統領選運動のツールとして積極的に利用したことが伝えられたころからでしょうか。
 先日行われた衆議院総選挙でも、Twitterというキーワードが出てくることがありました。
 「Twitter議員」なる言葉を聞いたこともあるのではないでしょうか?
 
 このTwitterとは何かご存知ですか?
 名前は知っていても具体的に何ができるものかわからない、使い方が今ひとつ分からない、という方も多いようです。

今回のニュースでは、Twitterについて書きたいと思います。

 ●Twitterとは何か?

Twitterとは、米国Twitter, Inc.(旧Obvious)が提供している、オンラインでメッセージを交わすサービスの一種です。

「Twitter」 http://twitter.com/

Twitterのサービスは、シンプルに、コミュニティに登録された仲間同士で「What are you doing?」(今、何をしているか)に対する回答を伝え合うというのがコンセプトとなっています。
 一回に登録できる文字数は最大140字以内で、「つぶやき」のようなコメントを気ままに共有することで、「ゆるい」コミュニケーションが図れる、という点を特徴としています。

Twitterは、リアルタイムでメッセージを交わしコミュニケーションを取るという点ではチャットに近く、また、ひとりごとのようなつぶやきを気軽にエントリーして蓄積するという意味ではブログの要素も持っています。
 初めにTwitterに登録し、コミュニケーションの相手を見つけて互いに登録するという点で、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の側面も持っています。
 こうした複合的要素から、Twitterは「ミニブログ」や「リアルタイムSNS」などと形容される場合もあります。

歴史はまだまだ浅く、米国でTwitterのサービスが始まったのは2006年7月、日本語版は2008年4月にスタートしました。
 ネットレイティングスが発表した09年4月末時点での利用者は、米国が1708万人、英国が252万人で、日本は2009年1月が20万人だったのに対し同4月には52万人になっています。

「国内の『Twitter』利用者は52万人、男性が75%」
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2009/05/27/23577.html

最新のデータでは、米国で2330万人、日本では78万人を超えたとも記述されています。

また、利用料金は無料です。
 メールのアカウントがあれば誰でも始めることができます。

 ●「ゆるいつながり」だからこそつながれる

Twitterでは、参加者同士が互いにつながり合うことを「フォローする」「フォローされる」と表現し、相手と140字以内の短い文章でコミュニケーションします。
 これを「つぶやき」と表現します。

TwitterがSNSやブログと違う点は即時性です。
 何かを発信すれば、すぐにフォローしている人に配信されます。

例えば、ホワイトハウスのTwitterは2009年8月24日現在、約100万人超のユーザーにフォローされています。
 ホワイトハウスがTwitterに何か情報を投稿すると、それがまず100万人に配信され、さらにその100万人のTwitterを起点として2次配信、3次配信されていくわけです。

先日行われた衆議院総選挙においても、投票に行った人が投票所の様子等を「つぶやく」書き込みが非常に多かったようです。(選挙活動においては、議員のTwitterの使用は禁止されていました)

即時性ももちろんTwitterを語る上で重要なポイントですが、Twitterが注目されているのは「発言したり、発言した人とつながったりすることが気軽にできる」という大きな特徴があるからだと思います。

例えば、SNSでは相手のページにリンクを張る際に相手サイドの認証作業が必要ですが、Twitterでは必要ありません。 認証を断られる不安がないので気軽にリンクを張れます。

また、ブログを開くのはなかなか面倒ですし、開いたとしても、ちょっとしたことを書き込むには意外と手間がかかります。 文章のほかに、タイトルをつけて、画像をつけて、カテゴリーを選んで、推敲をしてと、それなりに体裁を整えないと投稿しづらいからです。 読み手にとっても、ブログをわざわざ訪れて記事を読むのは手間がかかりますし、RSSリーダーを活用していても、そこに飛んできた記事を読むのはなかなか面倒です。 ましてや、記事にコメントしたり、コメントに返答したりするにはかなりの労力が必要です。

ところがTwitterでは、普段の会話に近い形でほんの一言でも発言できますし、返答もできます。 そのつぶやきは「TimeLine」と呼ばれる時系列の表示の中で、相手に対して返答義務がないまま流れていきます。

つまり、TwitterはブログともSNSとも違う、今までになかった新しいプラットフォームなのです。

 ●Webビジネスへの活用

情報提供ツールとして、Twitterの即時性は注目すべきであると思います。
 最近では、マスコミや大手企業などがニュースやプレスリリースを投稿するなど、コミュニケーションツールから情報提供ツールとして使われるシーンが増えています。
 実際、大手新聞社のほとんどはTwitterでニュースの配信を行っています。

また官公庁関連では、青森県が今年の7月からTwitterを使用しての情報提供を開始しています。

「青森県庁 広報ページ」 http://www.pref.aomori.lg.jp/koho/twitter.html

このように、Twitterは猛スピードで日本のWeb上で大きな存在になってきています。
 今後、情報発信の方法を検討する際には、Twitterの活用の可能性を考えてみてもいいかもしれません。

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