グループ購入市場の活発化

〜日本版Grouponの登場

Vol. 400 2010/07/02

佐藤 慎一郎

Piku

Twitterの世界的な普及はそのスピードを緩めません。私は、Twitterの大きな魅力はやはり「情報の即時性」「情報の拡散力」であると考えています。このようなTwitterの特性を上手く活用したサービスが最近注目を集め始めています。その中でも今回は「グループ購入」というサービスに焦点をあてて書いていこうと思います。

●グループ購入とは

 グループ購入とは、販売している商品やサービスを購入する人が増えれば増えるほど価格が下がる仕組みのことです。共同購入とも呼ばれます。簡単に言えば、「みんなで買えば安くなる」という仕組みです。どんな商品やサービスでもそうですが、一気にたくさん購入すれば安くなったり特典がついたりするものです。この仕組み自体は何も新しいものではなく、インターネットが発達する前から、生協のような形で生活の中に取り入れられてきました。
そもそもみんなで買うと安く出来るのは、販売単価を多少下げても販売個数を増やせれば利益(の額)が増えるから可能になっているわけです。

しかしながらそういったサービスはなかなか使いにくいものでした。同じ商品を購入したい人を一定数以上集めるのはそう簡単なことではありません。そんな状況の中、2008年にアメリカでGrouponというサービスが登場しました。

 ●Groupon型サービスの仕組み

 最近、日本でも登場してきた、PikuやKAUPONといったサービスはこのGrouponと同じコンセプトで作られたサービスです。日本で遅れて流行りだしたのは、ソーシャルメディアの広がりのスピードと同じだと思います。日本はなんでも少し遅れてから流行りはじめます。

では、Grouponはどういったサービスなのかを説明してみます。

 「Groupon」 http://www.groupon.com/

各都市ごとに1日1品、Today's Deal(今日の取引)という形で商品が出品されています。割引クーポンの発行は、その商品をある一定の人数が購入する意志を示してはじめて実現します。割引率は40〜70%と大きいものが多く、50%前後の割引率の商品がボリュームゾーンのように思われます。情報はTwitterやFacebookを経由して配信されていきます。

Grouponは、時間限定でユーザにはディスカウントというメリットが、クーポンを出すお店にとっては新規顧客開拓のチャンスがあります。
Groupon側がすることは、ユーザに情報を流し、サイトにクーポン情報を載せて申し込みに誘導することです。ここがこのサービスのポイントであると思います。

Grouponに対し、お店は料金を支払うこと無く広告を表示できます。そして、一定の人数の購入希望があれば、お店が割引クーポンを発行するという形です。Grouponは成約金額のうち決められた料率の手数料を受け取るという、成果課金型のビジネスです。

ユーザに情報を流すことについてはTwitterを利用すればお金はかかりませんし、会員の基盤を一から作っていく必要性もありません。注目度も高まっている現在では、ほとんどのクーポンの割引きが成立しています(条件の人数以上の購入があるということ)。今後、こういったサービスのクローンが多く出現していくのではないかと思います。

 ●日本のGroupon型サービス

KAUPON

日本で急速にTwitterが広まったことで、いくつかのGroupon型サービスが登場しています。もともと日本でも楽天を中心にウェブでのグループ購入の仕組みはありました。しかし、そのようなものがあることを知らない方も多いのではないでしょうか?以下のサービスはTwitterを上手く活用し、現在グループ購入市場の中で知名度を上げてきています。

 「Piku(ピク)」 http://www.piku.jp/

「KAUPON(カウポン)」 http://kaupon.jp/

また、本日7月2日より、「Q:pod(クーポッド)」というサイトもクーポンの販売を開始しています。

 「Q:pod(クーポッド)」 http://qpod.jp/

それぞれのサイトで、期間限定で飲食店の割引クーポンや音楽ギフトカードなどが半額以下やそれに近い価格で販売されています。情報はTwitterをメインに配信されており、いかにフォロワーの数を増やすのかがこのビジネスの成否のポイントになってきそうです。

上記のサイトを例に、フォロワーの数を比べてみようと思います。

Q:pod

 【7/2(金)午前0時現在】

「Piku」   4075アカウント http://twitter.com/_Pikuchan_
 「KAUPON」東京版  2403アカウント http://twitter.com/kaupon_tokyo
 「Q:pod」  367アカウント http://twitter.com/Qpod_jp

これだけ見るとPikuが最もTwitterを通じて情報を配信できているということになります。サービス開始が最も早かったということもあるのでしょう。ただこういったクーポンサイトをフォローする人は増え続けているので、このニュースを見て頂いている時に確認すれば、その伸び幅を確認してもらるのではないかと思います。
実際それぞれのサイトで、ここが安いといったことはなく、どのサイトも同程度のお得なクーポンを紹介しています。また、種類は飲食店関係のものに偏っているかなと感じます。

今後こういったサイトが増えていくと予測されるなか、この市場に生き残るポイントは何なのでしょうか。私個人の意見としては、いかにしてアプローチできるユーザを増やすのかということと、どう商品のバリエーションを多様にするかという2点に絞られるのではないかと考えています。

私としては今後も注目し、利用もしていこうと考えています。どのようにサービスが広まり、展開されていくのか楽しみなところです。

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