いますでにここにある日本国産検索エンジン ~検索エンジンの新しい可能性を知る~

  1. SEO

今回は「国家」ではなく、国内ベンチャーが手掛ける「日本独自の検索エンジン」について取り上げたいと思います。

実は今年春先から夏にかけてリリースが相次いでおり、大変勢いが感じられるのです。
どの検索サイトも使い勝手のきめ細やかさや検索アルゴリズムの斬新さで日頃GoogleやYahoo!の検索に慣れている人にとっては意外な発見があります。ニュースの中では全ての機能をご紹介できないのが残念ですが、是非、実際に試してみることをお勧めします。

●「MARS FLAG」(マーズフラッグ) http://www.marsflag.com/


▲ 「MARS FLAG」 検索結果画面

▲ 「MARS FLAG」 検索結果画面

久しぶりに登場した国産検索エンジンということで早くから話題となり現在最も期待されている検索サイト、と言って良いかと思います。キャッチフレーズは「一目瞭然検索エンジン」。
検索結果にはテキスト+リンク先のサイトのサムネイル画像も表示されます。画像表示の試みは今までにもありましたが、同社ではサムネイルにカーソルを当てると画面中央に拡大画像が表示、どのようなサイトなのかが一目瞭然!という仕組みに一歩進めています。いたってシンプルなようですが、検索結果をいちいちクリックして確認、また戻ってクリック…の繰り返しを考えればそれがいかに効率的かご理解いただけるかと思います。

さらに面白いのは6月リリースされた「つなケン」機能です。「このサイトと同じ感じのサイトを探したい」という時に利用します。「同じ感じ」というのはあくまでMARS FLAGが独自に蓄積したデータをもとに、サイトの利用動向を分析・グルーピングしたものから近いサイトを表示しているとのことです。実際に試してみるとGoogleの「related(関連ページ)」機能のような相互リンクを導くものではなく、こちらの想像以上に「似た」サイトが選びだされ、驚きでした。普段と違う角度から似たサイトを探したい時に役立つかも知れません。同社では驚くべきことにキーワード広告も独自で開発。現在稼動しているオンラインブックマークサービスの情報も検索結果の順位付けに利用しており、今後はよりマッチンング度の高いキーワード広告の提供、また「文字入力無しでも目的のサイトにたどりつける」ようなわかり易い検索エンジン開発を活用し、家電メーカーへも売り込んで行きたいとのことです。

●「Mooter」(ムーター) http://www.mooter.co.jp/


▲ 「Mooter」 Star Burst 検索結果画面

▲ 「Mooter」 Star Burst 検索結果画面

2006年2月にサービスインしました。ロボット検索による結果と共に、その検索情報を仕分けしたカテゴリーを表示するのが特徴です。その機能には「Mooter検索」と「Star Burst」大きく2種類の使い方があります。例えば「キャッチボール」と検索をかけてみます。検索結果だけでなくページ上部に結果を仕分けしたカテゴリーも併せて表示をします。この場合、「ボール」「言葉」「市場」「公園」など、同じキーワードでも似て比なるものがカテゴライズされ一覧でき、無駄な検索結果を見ずに絞り込みながら結果を探すことができます。「Star Burst」の場合はその検索結果が星形の図表として表示されます。一瞬戸惑うインターフェイスですが、結果が同一ドメインの場合は同じ色のアイコン表示がされる為、検索結果の全体像が一目でつかめます。これは通常のテキスト検索では味わえない感覚です。また同じサイトを何度も見るような無駄も少なくなります。
試しにご自分の名前を入れてみてはいかがでしょうか?望むと望まないと自分自身がカテゴライズされた結果が表示されます。

実はこちらのエンジンはもともとはオーストラリアの研究室で開発された技術でした。が、現在は独立型の100%日本法人として、日本国内での独自開発を進めているそうです。同社は現在、モバイル向けの開発を進めているとのこと、Mooterの基礎となるカテゴリーの分類分けの技術は携帯のように画面の小さい中での検索にとても向いているかも知れません。楽しみです。

●「Sagool」(サグール) http://sagool.jp/


▲ 「Sagool」 (ページ右上の”yodaal”を  Clickすると表示する検索画面)

▲ 「Sagool」 (ページ右上の”yodaal”を  Clickすると表示する検索画面)

最後に、個人的にとても興味深い検索エンジン、オモロ検索エンジン「SAGOOL」です。画像を見てください。なんだかちょっと普通ではありません。正直おフザケ風?でもあります。しかし、この検索エンジン、検索の切り口が面白い上に、見た目に反して実はとてもきめ細やかな作りになっています。
ベータ版として2006年5月末に公開されました。開発をしている「チームラボ株式会社」は業界ではいままさに注目の会社のひとつです。

  • 「Laboo!」五感で探すクルマ選び
  • 「ワッチミー!TV」 1億3000万人の映像アルバム

SAGOOLは、独自のアルゴリズム「オモロ」に基づき、人々が興味や驚きの意見を示したサイトを抽出してそこから検索結果を表示する仕組みです。通常の検索エンジンとはそもそも活用の場が違うのです。アルゴリズムは残念ながら非公開。チームラボが持つ自然言語処理技術を応用し、「面白い」「おいしい」「楽しい」といったポジティブな評価が高いサイトを重視した結果を表示します。

通常検索エンジンを利用する際に求めるものとはなんでしょうか?
「必要な情報、正しい情報を早く知りたい」だけでしょうか?「自分が思い付かないような新しい発想を求めて」無意識にそんな風に検索エンジンを活用していることはありませんか?
そんな方には「Sagool」が何よりお勧めです。より感覚的に検索でき、予想外の結果を楽しめるという意味ではナンバーワンです。
検索トップページの赤い口の中には現在リアルタイムに検索されているキーワードが次々に表示されます。こちらは非表示にすると口が閉まる仕組み。徹底しています。しかしいざ使ってみて驚くのは現在ある検索エンジンの使い勝手の悪さを徹底して改善していると思われる作り込まれたインターフェイスです。検索窓はページ左側に配置され、またそれは設定のカスタマイズが可能です。検索結果の中のテキストをなぞるだけで複数検索ができたり(WACAAL機能)と、結果を見て次々検索し続けるための快適な工夫がいくつも施されています。

今回、3つの検索エンジンを試してみてしみじみと感じた事があります。
日頃、自分の中で「検索する」という行為が、ほぼイコール「GoogleやYahoo!を使って得られる結果やその見せ方そのもの」というイメージになっている!という事です。それは結果的に「この検索で得られた結果以外にインターネット上に求められる結果は全くない」そう無意識に感じているということでもありました。つまり回答の導き方が一方向に偏っているのだなと。
3社の検索エンジンに共通している部分は以下のようなことかと思います。

  • 通常の検索だけでは得ることの出来ない、予測出来ない思い掛けない有益な結果が導き出せる可能性があること。
  • 検索手法の中に独自の「感性」が含まれていること。
  • ビジュアルやインターフェイスに注目し、新しい技術を使って効率の良い検索を可能にしていること。

それぞれ検索対象となる件数はまだまだ少なく、今はまだまさにこれからという状態ではありますが、GoogleやYahoo!では感じられない新しい検索の可能性を強く感じました。検索エンジン自体も最早サイトの入口という役目以外のものを求められ、様々な業界、分野に、また多機能化されていっています。目指している方向は3社様々なようですが、日本国産であるとかなしとか、対Googleとかは関係なく、GoogleやYahoo!の時代から次世代に移り変わろうとする勢いのようなものを感じました。

[伊藤香代子]


投稿者名 CB21管理 投稿日時 2006年10月26日 | Permalink